体外受精とは?*不妊症*不妊治療*漢方解説
体外受精とは、女性の卵巣から卵子を体外に取り出して、男性の精子と受精させ、数日の培養後、細胞分裂(分割)が始まれば、女性の体内(主に子宮内)に戻すと言う治療法です。一般的に試験管ベイビーと言われたのがこの方法です。
体外受精は体内で受精が難しいと考えられる場合に行う方法で、文字通り「体外で」受精を行う方法を指します。現在最も一般的であるのはIVF-ET(体外受精-胚移植)ですが、GIFT(配偶子卵管内移植)、顕微受精(ICSI;卵細胞質内精子注入法、ほか)あるいは凍結胚移植なども含めて体外受精と呼称されているようです。
体外受精の適応については以下のようなケースが相当します。
1)両方の卵管が閉塞している場合
2)乏精子症や精子無力症など精子に原因がある場合
3)抗精子抗体のような免疫系に原因がある場合
4)AIHを何度も施行しても妊娠しない
5)子宮内膜症があって妊娠しない
6)高齢で妊娠のチャンスが少ししかない場合
体外受精は8つのステップで進んでいきます。
排卵誘発 → 採卵 → 精子採集・調整 → 媒精 → 培養 → 胚移植 → 黄体補充 → 妊娠判定
体外受精の場合、妊娠率は20~40%と施設によって大きく違います。その率の違いはクリニックの品質管理や患者さんの年齢層など様々な要因やデータの取り方で左右するので、一概にどこが良いとは言えませんが、体外受精を得意としているクリニックは症例数が多いのでそれが一つの指標になると思います。
体外受精の場合、問題となるのが費用の問題です。これも大学病院などでは10万円台から、高いところでは70万円ぐらいかかるところもあります。費用の差はやはり、コストに比例しますので、都市部の一等地で多くのスタッフで治療を行っているところは値段が高くなる傾向にあります。
今回は人工授精と体外受精の違いということで、名前は似ていても方法はぜんぜん違うと言うことをわかって頂ければということで説明を致しました。
現在、体外受精にも様々な方法があり、胚盤胞移植や二段階移植といった方法を使われることも増えてきました。また、卵子の凍結方法も進化してきており、ガラス化凍結法は高い成功率を上げてきています。
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